■通信速度に「下り」「上り」ってあるけどどういう意味?
■WiMAXの通信速度っていくらだろう
■YouTubeやゲームに使いたいけど、速度は出るのかな
YouTubeやオンラインゲームを楽しむためにはインターネット回線が必要で、インターネット回線に申し込む場合は「下り・上りの最大通信速度」を確認しておかなければいけません。
WiMAX2+は下り最大440Mbps、上り最大30Mbpsの通信回線ですが、440Mbpsと言われてもピンときませんし、サクサクネットが使えるのか分からないですよね。
このページでは
・上り(アップロード)と下り(ダウンロード)の通信速度について
・通信速度の測定方法
・速度が遅い場合の対処法
・無料でWiMAXを試す方法
このページを読むことで、WiMAXが自分の用途(動画やゲームなど)を満たしたネット回線なのかわかります。
上り(アップロード)と下り(ダウンロード)の通信速度について
インターネット回線で出てくる通信速度には「下り」と「上り」があります。
上りや下りは、データ通信時の方向を意味します。
「上り」
スマホやパソコン側からインターネット上へデータを送る通信のこと。
「下り」
インターネット上からスマホやパソコン側へデータを受け取る通信のこと。
SNSなどに動画や写真を投稿するときは「上り速度」が重要で、ネット検索や動画視聴、ファイルやデータを受け取るときは「下り速度」が重要になります。
速ければ速いほどロード時間が短く、動画再生も途切れずに観ることができます。
速度の単位Mbpsとは?
通信速度は1秒間に送受信できるデータ量を表します。
「bps(bits per second)」は1秒あたりで何ビット(bit)のデータを転送できるかを表した速度の単位で、bpsの前に付くK(キロ)やM(メガ)、G(ギガ)は『K(キロ)<M(メガ)<G(ギガ)』の順で通信速度が速くなります。
1,000bps=1Kbps
1,000Kbps=1Mbps
1,000Mbps=1Gbps
固定回線である光回線の通信速度は下り最大1Gbpsで、WiMAX2+は下り最大440Mbpsになります。
光回線とWiMAX2+を比較すると光回線の方が速いことになりますね。
ただYouTube(高画質)の動画でも2Mbps以上あれば視聴できるため、WiMAX2+でも十分条件を満たしていることになります。
応答速度のping値とは?
速度には「下り速度」と「上り速度」以外にもping値というものがあります。
ホームページを見たり、動画を観るだけならping値を意識しなくていいのですが、オンラインゲームの場合は「下り速度」と「上り速度」よりもping値の方が重要です。
ping値とは
ping値はサーバーから返っているレスポンスの早さを示す数値で、具体的にはパケット(通信データ)を送信し、そのパケットが正しく届いているのか返答が行われるまでの時間(タイムラグ)をレイテンシと呼び、それを数値化したのがping値です。単位が「ms(ミリ秒)」で表記され、ping値の数値が小さいと応答速度が速いことを意味します。
ping値の数値が大きいと応答速度が遅くなり、ラグが発生しやすくなります。
オンラインゲームでラグが多いと、ゲームによってストレスを感じますね。
このping値は「下り速度」と「上り速度」のように最大〇〇msという表記がないので、知らなかったという人も多いのではないでしょうか。
下記はping値の目安です。
※スマートフォンは左右にスクロールできます。
ping値 | 速さ |
15ms以下 | 高速 |
16ms~35ms | 速い |
36ms~50ms | 普通 |
51ms~100ms | 若干遅いが平均的な数値 |
101ms以上 | 遅い |
15ms以下であればラグもなく快適に遊べますが、WiMAXはここまでの速い応答速度は出にくく、速くても35ms程度で、だいたい50ms~70msが多いです。
15ms以下となると光回線となります。
WiMAX2+やインターネット通信の最大速度は理論値
WiMAXはベストエフォート型のサービスで、最大速度はあくまで障害物もなく、環境が良ければ技術的にでる速度です。
そのため下り最大440Mbpsであっても実測値はそれよりも遅い速度になります。
インターネット回線は複数の人が利用するため回線が混んでいたり、ご自宅で複数の端末を使ってネットを使うと速度が低下したりします。
特にWiMAXは基地局が発する電波を受信して繋がるため、建物などの障害物の影響やアンテナとの距離が遠いほど速度が減衰します。
下記は私の自宅(集合住宅)で実測した固定回線とWiMAXの通信速度です。
下り速度(ダウンロード)や上り速度(アップロード)、ping値(応答速度)の3つとも固定回線の方が速い結果になりました。
WiMAXは電波の関係で周囲の影響を受けやすいため、有線で引っ張ってくる光回線より速度が出にくいです。
WiMAXが使用する電波の特徴について、詳しくは下記もご覧ください。
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通信速度が遅くなる原因
WiMAXが使うWiMAX2+は高い周波数2.5GHzを使用します。
この周波数は直進性が高く回り込みにくいため障害物に弱い電波です
また電波は障害物により通過したり反射もします。
電波の一般的な性質として、紙、布、プラスチックは通り抜けることができます。
木材やガラスも減衰しますが、通過することができます。
コンクリートは遮られたり、鉄や銅、アルミニウムといった金属類には反射するため通過できません。
ルーター端末を窓際に置いた方がいいと言われるのはこのためです。
またドアや家具、壁も障害物になるため、PS4やPCとルーター端末との間に扉や壁があると材質により遮られ圏外になる場合があります。
この自宅環境によって通信速度が遅くなるケースもありますが、インターネット回線が混み合う時間帯(主に夕方から深夜の時間帯)も速度が遅くなる原因の1つです。
動画配信サービスやゲームは数Mbpsあれば十分
WiMAXは端末にもよりますが、WiMAX2+の通信速度最大440Mbpsで高速です。
ベストエフォート型なので実測ではここまで通信速度が出ませんが、TwitterやInstagram、FacebookのようなSNSをする速度なら十分でます。
動画配信サービス(VOD)で必要とされる通信速度が下記になります。
※スクロールできます。
動画配信サービス | 下り通信速度 |
YouTube | 低画質(360P) 0.5Mbps程度 中画質(480P) 1.0Mbps程度 高画質(720P) 2.0Mbps程度 超高画質(1080P) 3.5Mbps程度 |
Hulu | 推奨3.0Mbps~6.0Mbps |
Netflix | SD画質推奨 3.0Mbps HD画質推奨 5.0Mbps UHD画質推奨 25Mbps |
Amazon プライム | 中画質 0.7Mbps 高画質 3.5Mbps 最高画質 15Mbps |
U-NEXT | 標準画質 1.5Mbps以上 高画質 3Mbps以上 最高画質 15Mbps以上 |
dTV (算出) | 標準画質 1Mbps 高画質 2Mbps 最高画質 4Mbps |
GYAO! | 0.5Mbps~2.0Mbps |
※公式に載っていない場合は、通信量から算出しております。
だいたい6Mbpsもあれば高画質で視聴できるため、WiMAXでも十分です。
WiMAXは基地局も増え、地下鉄や地下街にもアンテナが設置され電波を発信しているので、地下でもWiMAXを利用できます。
通勤や通学中でも動画を観ることができますね。
オンラインゲームの場合
オンラインゲームの場合は通信速度よりも応答速度(ping値)の方が重要で、通信速度は5Mbps程度あれば十分とされています。
WiMAXででるping値は、速くても35ms辺りで、通常は50ms前後になります。
ただ50ms程度でも、キャラクターが瞬間移動するようなラグはあまり出ないため、普段遊ぶ程度であればWiMAXでも楽しむことはできます。
私は実際にモンハンワールドで遊んでいます。
たまにラグが起こる日もありますが、遊べないほどではありません。
各社最新機種の下り最大速度と上り最大速度
ルーターや通信モードによって、下りや上り最大速度が違ってきます。
そこで現在、WiMAXの契約で選ぶことができる端末の最大速度(下りと上り)をまとめました。
通信モード
・ハイスピードモード
・ハイスピードプラスエリアモード
ハイスピードモードはWiMAX2+回線を使い、ハイスピードプラスエリアモードはWiMAX2+とLTE回線を併用する通信モードです。
詳しくは下記をご覧ください。
WiMAX ハイスピード ハイスピードプラスエリア 違い※速度、通信量、料金で違いがわかる
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Huawei製のルーターは在庫限りの販売になっており、ほとんどのプロバイダで販売終了しています。
またNEC製のホームルーターも売り切れになっている場合もあります。
そのためWiMAX2+ならまだ多くのプロバイダで取り扱っているWX06をおすすめします。
また2021年4月8日より、「WiMAX+5G」の申し込みがスタートしており、こちらは下り最大2.7Gbpsとなっています。
詳しくは『WiMAX 5G 対応開始!』をご覧ください。
モバイルルーターの場合
Speed Wi-Fi NEXT W06の最大通信速度
※スマートフォンは左右にスクロールできます。
通信モード | ハイスピードモード | ハイスピード プラスエリアモード |
下り最大速度 | 558Mbps | 1,237Mbps |
上り最大速度 | 30Mbps | 75Mbps |
※558Mbpsは一部エリア(東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県)になります。
HUAWEI製の最新機種であるモバイルルーターW06は、ハイスピードプラスエリアモードで且つ有線接続なら下り速度最大1.2Gbps(1,237Mbps)に達しました。
前機種であるW05は下り最大758Mbpsで、さらにそこから性能が上がっており、新しく高性能ハイモードアンテナやWi-Fi TXビームフォーミングが搭載されて、より電波を安定して拾うようになっています。
Speed Wi-Fi NEXT WX06の最大通信速度
※スマートフォンは左右にスクロールできます。
通信モード | ハイスピードモード | ハイスピード プラスエリアモード |
下り最大速度 | 440Mbps | 440Mbps |
上り最大速度 | 30Mbps | 75Mbps |
WX06はNEC製のモバイルルーターで、通信速度は下り速度最大440Mbpsで旧端末WX05より変わっていません。
ただしバッテリーの持ちが約11.5時間から約14時間へ長時間持つようになりました。
他にもクレードル(別売り)にアンテナを拡張することで、電波の弱い場所でクレードル無しと比べて通信速度が約56%向上しています。
下り最大速度に関して変化はありませんが、高性能アンテナの搭載や拡張することで通信環境をよりよくしています。
WiMAXのモバイルルーターW06とWX06でお悩みの場合、下記「WiMAX W06とWX06の比較」を参考にしていただければと思います。
WiMAX W06 WX06 比較|W06の方が通信速度は速い!※速度1.2GbpsでNo.1ルーター
続きを見る
ホームルーターの場合
Speed Wi-Fi HOME L02の最大通信速度
※スマートフォンは左右にスクロールできます。
通信モード | ハイスピードモード | ハイスピード プラスエリアモード |
下り最大速度 | 558Mbps | 1Gbps |
上り最大速度 | 30Mbps | 75Mbps |
※558Mbpsは一部エリア(東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県)になります。
HUAWEI製のホームルーター最新機種であるHOME L02は、ハイスピードプラスエリアモードで最大1Gbpsの速度になります。
旧端末では下り速度最大440Mbps程度でしたが、ホームルーターでも下り速度最大1Gbpsと最速のHOME L02が登場しました。
さらに高感度アンテナを4方向に配置することで、360度全方位カバーして繋がりにくかった場所でも電波をしっかりキャッチすることができ、Wi-Fi TXビームフォーミング搭載で通信の安定性が向上しています。
WiMAX HOME 02の最大通信速度
※スマートフォンは左右にスクロールできます。
通信モード | ハイスピードモード | ハイスピード プラスエリアモード |
下り最大速度 | 440Mbps | 440Mbps |
上り最大速度 | 30Mbps | 75Mbps |
NEC製の最新機種であるHOME 02は、ハイスピードプラスエリアモードにしても下り最大速度は変わりません。
ただし内蔵されているアンテナを強化することで、家の中での通信エリアを最大約25%UP。
また最適な周波数(2.4GHz/5GHz)を自動で切り替えるため、より安定して通信できるようになっています。
インターネット回線『上りと下りの通信速度』を測定する方法
光回線やWiMAXなどインターネットへ接続ができれば、パソコンやスマホを使って通信速度を測定することができます。
お手軽に速度測定するなら「Fast.com」
下り・上り・ping値を測定するなら「Speedtest」
WiMAXや光回線でもネットが混みやすい時間帯(夕方から深夜)は速度が遅くなる可能性があります。
特にマンションなど集合住宅で光回線が用意されている場合は、マンションの住人が同じ回線を使うため、住人がネットを同じタイミングで使うと速度が遅くなる場合があります。
そのため、午前中や昼間の測定結果で速度が出ていても、夜間は速度があまり出ないかもしれません。
通信速度が遅い場合の原因や対処法
スピードテストで測定をしたり、ネットを実際に使ってみて速度が遅いと感じている場合、速度制限や電波干渉などいくつか原因が考えられることがあります。
この章では、WiMAX2+の通信速度が遅くなる原因や対策を紹介します。
先に速度制限になっていないか通信量を確認する
WiMAXはポケットWiFiと同じように速度制限があります。
WiMAXはデータ容量が直近3日間で10GBを超えると、翌日午後6時から深夜2時まで通信速度を1Mbpsに制限がかかります。
WiMAXやポケットWiFiなど高速通信に対応してネットが快適になっていますが、多くのユーザーによって回線を圧迫すると全員がネットを使えなくなってしまうため、速度制限を設けて回線が圧迫しないようにしています。
ただ1MbpsもあればYouTube(標準画質)も観れますし、オンラインゲームもできるため、他のモバイルWiFiが設けている速度制限(128kbps)より緩い設定になっています。
通信設定を変更してみる
WiMAXは設定によって通信速度が上がることもあります。
パフォーマンス設定で電池持ちと速度のバランスを変更することができます。
パフォーマンス設定
・ハイパフォーマンスモード:通信速度を最大限に重視
・スマート:電池持ちと通信速度の両方のバランスを重視
・バッテリーセーブ:電池持ちを最大限に重視
※ハイパフォーマンスモードを使う時は、自宅で充電しながら使うことをおすすめします。
他にも周波数を変えることで速度が速くなるケースがあります。
WiMAXとの接続に使うWiFiにも周波数があります。
WiFiの周波数
・2.4GHz
・5GHz
周波数は数値が大きいほど速度が速いため、5GHzに周波数を変更することで、通信速度が速くなります。
このように下り速度が2倍以上速くなっています。
また、2.4GHzは家電が発する周波数や他のWiFi機器と干渉しやすいため、電波干渉が原因で速度が遅なっている可能性もあります。
この場合も5GHzにすると電波干渉を避けることができるため、通信速度を改善させることができます。
ルーターを窓際に置く
WiMAXは無線通信なので、電波が入ってこなければ通信できません。
WiMAX2+の電波は直進性が高い周波数を使っており、障害物に弱く屋内に届きにくい性質を持っています。
電波の繋がりが悪かったり、通信速度が遅い時はルーターを窓際へ置くことで改善する可能性があります。
先ほどもお伝えしましたが、電波は通過する材質によって減衰します。
木材でも減衰してしまうため、窓がない部屋で利用するのは避けた方がいいでしょう。
ハイスピードプラスエリアモードを使う
外出先や移動中、場所によってWiMAX2+の電波が弱いエリアにいる場合があります。
その場合、ハイスピードプラスエリアモードへ通信モードを切り替えてau 4G LTE回線を併用することで速度が改善する可能性があります。
通信モードの使い分け
ハイスピードモードはWiMAX2+回線だけを使う通信モードのことで、ハイスピードプラスエリアモードはWiMAX2+回線とau 4G LTEの回線を併用して使う通信モードです。
WiMAX2+回線エリア外の場所でau 4G LTE回線に接続することで、インターネットを利用することができます。
ハイスピードプラスエリアモードの主な使い道は、出張や帰省、旅行、新幹線での移動などWiMAX2+回線の電波が届かない場所(圏外)で使うことが多いです。
au 4G LTEの電波は広範囲に届き障害物にも強いため、WiMAX2+が苦手とする屋内でも繋がりやすいです。
ただハイスピードプラスエリアモードは通信量が月間7GBを超えると、月末まで128kbpsへ制限がかかるため注意しましょう。
無料お試し『Try WiMAX』を利用しよう
「WiMAXが気になるけど、全然繋がらなかったらどうしよう。」
「WiMAXで通勤中も使えるのか試したい」
「ポケットWiFiを使ってるけどWiMAXの方がいいのかな?」
通信エリア内であっても、マンションの高さや周囲の障害物によって速度が変わります。
WiMAXを使ってみたいけど、実際はどうなの?という意見が多いと思います。
高速通信サービスとはいえ、実際に利用環境で試してみなければわからないため、無料でレンタルできるプランがあるといいですよね。
UQ WiMAX(UQコミュニケーションズが運営)は、15日間無料でお試し利用ができる『Try WiMAX』を実施しています。
ルーター端末の発送から返却を含めて15日間となり、15日間までに返却しなければ弁償扱いになります。
期日まで返却をすれば、申し込みから返却まで1円もかかりません。
レンタル中は自宅でWiFi通信(スマホやパソコン、ゲーム機など)してネットは快適かどうか、通勤や通学中など外出時はどうかなどいろいろ試してみましょう。
まとめ
いかがでしょうか。
インターネット回線には「下り速度」と「上り速度」があり、下りはダウンロード、上りはアップロードを意味します。
YouTubeを観たりやネットサーフィンをするのなら下り速度が重要で、InstagramやTwitterなど動画や写真を投稿するのなら上り速度が必要になります。
WiMAX2+は下り最大440Mbps、上り最大30Mbpsの無線通信サービスです。
※一部下り最大558Mbps
ベストエフォート型なので、実測値はここまで速い速度は出ませんが、HuluやU-NEXTなどの動画配信サービスを観る速度は十分でます。
ただ一度利用してみないとあなたのお住いで速度が出るのか分からないため、不安がある方は契約する前に「Try WiMAX」など無料お試しサービスを利用してみてはいかがでしょうか。